公 開 質 問 状
 
  

〜宮ノ陣町八丁島地区の中間処理施設(ごみ焼却場)建設計画について〜

                              2012(平成24)年5月10日
 
 久留米市長 楢 原 利 則 殿

                   ふるさと八丁島を守る会 代 表 石 橋 利 雄
                   久留米ごみ問題連絡会 代表幹事 橋 田 沙 弓
                   久留米民主商工会 会 長 坂 本 よう子
                   九州廃棄物問題研究会 代表 弁護士 馬奈木 昭 雄
 

貴市が久留米市宮ノ陣町八丁島地区に新たな中間処理施設としてごみ焼却場の建設を計画していることに関して、これまで私どもの要求によって3度にわたって説明会が実施されてきました。ところが、貴市担当者らは、本年4月21日に実施された説明会において、突如、今後は同様の説明会は行わず、質問に対しては文書でのみ回答するとして、席を立ち、貴市のかかる判断に異を唱え、あるいは、制止する参加住民の声を無視し、立ち去りました。

そして、貴殿は、本年5月2日付け西日本新聞に、「理解してもらうには文書が的確と判断した」「市側が詳細な説明をできるような(説明会の)持ち方ではないと判断している」との見解を明らかにされました。

しかしながら、かかる見解は妥当なものではないと考えます。

私どもの見解は以下のとおりであり、それを踏まえて、貴殿に対して、質問いたしますので、ご回答ください。

 

第1 文書と説明会の双方が必要であること

私どもといたしましても、文書による回答が必要であることは否定しません。現に、これまでの経過においても、私どもは貴市に対して文書による回答を求め、貴市はこれに応じてこられました。

しかし、文書で概括的な回答をしたうえで、さらに説明会においてはその詳細につき、質疑応答して、双方がさらに理解を深め、新たな問題を探ることが有意義であることは自明のことです。

現に、私どもが要求し実現したこれまでの説明会においても、事前に私どもがいただいた文書での回答を踏まえ、その中身についての疑問点を説明会において指摘し、これに貴市担当者らが回答し、回答できなかった問題、検討が必要な問題など新たに生じた問題点について、次回までの課題とすることが繰り返されてきました。つまり、説明会は有効に機能してきたのです。

ところが、貴市は突如として、説明会は不要であり、文書でのみ回答するとの考えを一方的に明らかにしました。

私どもとしては、貴市のこの姿勢を受け入れることはできません。


 

第2 これまでの文書での回答と説明会での質疑応答の経過


1 はじめに

これまでの私どもの質問と貴市の回答内容、それを受けた説明会での討議について具体的に述べます。

2 第1回説明会(本年2月20日)

本年2月6日付けで、私どもは貴市が建設を予定する中間処理施設は必要がないと考え、公開質問状を貴殿に対して送付いたしました。これに対して、貴殿は同年2月16日付け文書で回答し、その説明会が市庁舎で実施されました。

貴殿の回答において私どもがもっとも疑問を抱いたのは、貴市が算出した上津クリーンセンターの改修後の処理能力の点でした。貴市は、年間日平均処理量の一般的な基準として、74%との数値を示し、さらに、新施設稼働から7年後にはさらに64%に減じるとして、この数字を掛け合わせ、上津クリーンセンターの1日の処理量が142tとなるとの見込みを示しました。しかし、それら数字の根拠が何なのかは、書面のみでは判然としませんでした。

また、ごみ処理実績と今後のごみ処理予測の数値も明らかにしましたが、実績値は近年減少傾向にあるにもかかわらず、予測値は平成26年まで横ばいで推移し、平成27年には一気に増加するとの予測が立てられており、その数値の計算根拠が不明瞭でした。

その他、多くの事項につき、疑問点がありました。

私どもは説明会において、これらの疑問を貴市に問いましたが、結局、説明会においても上記疑問点につき、貴市担当者らは明確な回答ができない点もあり、その質問に対する回答は次回に持ち越すことになりました。(積み残しの疑問点は、本年2月23日付けで当時の環境部部長である中島年隆氏に宛てた書面に記載があります。)

その後、貴市は、本年3月1日付け文書で上記疑問点に回答し、それを踏まえ、同月10日に2回目の説明会が行われることになります。

同文書で明らかとなったのは、貴市が予測する上津クリーンセンターの処理能力、ごみの高質化、将来のごみ量の増加は実績値とかけ離れたものであるということでした。

そこで、私どもは同日付けで意見書を提出いたしました。

同月10日の第2回の説明会においても、上津クリーンセンターの処理能力の算出にあたっては、安全率を20%と見込むとの貴市の見解の根拠についての質問に対して、貴市担当者らは具体的に回答することができず、また、上津クリーンセンターの焼却炉の停止の具体的状況も回答できませんでした。そのため、それら疑問点は、再び次回に持ち越しとなりました。(これら疑問点は、本年3月14日付けで中島年隆氏に宛てた書面のとおりです。)

そして、貴市は同月23日付け文書で回答するとともに、同年4月19日に3回目の説明会が開催されました。

同文書においては、安全率を20%とする根拠は、すでに一般には使用されていない全国都市清掃会議の資料を参考としたとしたうえ、しかも設計時の誘引通風機の数字を基準としたものとすることが示されました。また、焼却炉の停止状況も概要が示されたのみであり、「点検補修」と記された中身は依然として不明なままでした。紙類やプラスチック類のごみを減らせない理由として挙げた貴市の回答は、私どもが理解できるものではありませんでした。

これを受けた4月19日の説明会においては、安全率20%の根拠となる資料は現在使われていないこと、現在使われている資料では具体的な数字は挙げられていないこと、古い資料に15%〜30%という数字があったので、そこから20%という数字を取り出したことを、貴市担当者らは述べられました。また、「点検補修」の内容の詳細には回答できず、紙類やプラスチック類の減量についても、具体的な方策や対応を示そうとはしませんでした。新たに生じた疑問点の解消は、次回に持ち越されたわけです。


 

3 小括

 

このように、文書による回答で生じた疑問点につき、説明会において疑問点を投げかけ、貴市担当者らが十分に回答できなかった事項、新たに生じた疑問点を明らかにするために文書による回答とそれを踏まえた説明会は継続されてきたのです。

 

第3 説明会不開催の不当性

本年4月19日に開かれた第3回の説明会においては、貴市担当者らは説明会の最後に突如として、今後の同様の説明会は開催しない旨を発言されました。

会場は、かかる市担当者の発言により、騒然とし、そのような対応は許されないとの意見が多く出ました。

ところが、貴市担当者らは、何らあいさつなどもすることなく、席を立ち、これを制止しようとする参加者を無視し、その場を立ち去りました。

その具体的対応は、きわめて不誠実であり、貴市には私どもに対して、真摯に対応し、その説明義務を果たそうという意思がないことが白日の下にさらされたといわざるをえないものでした。

そして、貴殿は、本年5月2日付け西日本新聞に、「理解してもらうには文書が的確と判断した」「市側が詳細な説明をできるような(説明会の)持ち方ではないと判断している」との見解を明らかにされました。

しかしながら、かかる見解は不当なものです。

そもそも、上述したように、これまで貴市は私どもの質問に対して、その都度、文書で回答してきました。その文書において理解できなかった点、疑問となった点については説明会で質疑が行われました。そして、説明会での私どもの質問に対して、貴市担当者らが答えることができなかったこと、疑問となった点については、次回に持ち越しとなり、私どもはその度に再度の質問を行ってきました。

つまり、説明会があってこそ、文書による概括的な回答では明らかではない点、貴市がその時点では十分に回答できない点、新たな疑問点が明らかになるのであり、これまでの説明会を通じて、これらが現に明らかになってきました。

これら経過を無視し、「理解してもらうには文書が的確で回答することが適切」「市側が詳細な説明をできるような(説明会の)持ち方ではないと判断している」などと何故に発言できるのかは、私どもにはおよそ理解できるものではありません。

上記の経過を見れば明らかなように、説明会の継続は必要不可欠なものです。

貴市は、市民に対して、説明会をしてきたとの報告を環境省に対して行ったと聞いております。しかし、貴市が上記説明会を通じて、私どもに説明した事実のほとんどは、市民に対して説明されてきたものではありません。

貴市は地元の了解を得たともされています。しかし、私どもに明らかにした事実は地元住民に説明してはいません。また、合意を得たとされる地権者や耕作権者にも説明していない事実です。

これら事項は、説明会における私どもの質問に対して、答えに窮し、「宿題」として持ち帰った結果、明らかになった事実です。

つまり、説明会があったからこそ、明らかになった事実なのです。


 

第4 まとめ


以上のとおりですから、私どもといたしましては、質問に対しては、書面による回答はもちろんのこと、説明会の実施・継続も必要不可欠であると考えております。

そこで、別紙のとおり、質問いたしますので、平成24年5月16日(水)までにご回答ください。

質問に対する回答にあたっては、従前同様の説明会を5月22日(火)午後3時に開催するように要求いたします。その際は、市長である貴殿の出席を求めます。貴殿は、公に説明会を不要と発言された以上は、これに出席のうえで回答する義務があります。

万一、説明会を開催しないのであれば、同日同時刻、市庁舎に貴殿のお考えをお伺いに参りますので、ご対応をよろしくお願いいたします。

 

以 上



  記
                        
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                                弁護士 馬奈木 昭 雄

                       


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